世界 LINE 月間アクティブユーザー数[国別](万人, 2015Q3-2019Q4)
公開日:2019年11月18日
4Q19 | |
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日本 | 8300 |
台湾 | 2100 |
タイ | 4500 |
インドネシア | 1500 |
月間利用者数8,000万人超の日本を代表するSNS「LINE」
コミュニケーションアプリ「LINE」は、東日本大震災が発生した3か月後の2011年6月にサービスを開始した。スタンプを用いた気軽なコミュニケーションで注目を浴び、若者を中心に人気を集める。グループチャットで複数人のやりとりもかんたんに開始でき、インターネット回線を用いた無料通話機能も強化。携帯電話の基本的な機能の多くはLINE上で完結できるようになり、スマートフォン市場の普及とともに「モバイルコミュニケーションといえばLINE」という地位が確立されていった。
いまでは老若男女を問わず愛されるアプリに成長し、2019年にはMAU(月間アクティブユーザー数)8,000万人の大台に到達している。
企業に新たなマーケティング・チャネルを提供し、広告で収益化
数千万人規模のプラットフォームに成長したLINEは、Facebookといった主要SNSと同じく「広告サービス」を主な収益源としている。運用型広告プラットフォーム「LINE Ads Platform」はタイムラインやトークリストの最上部などに設けられた広告枠に出稿することができ、8,000超のサービス・ブランドが利用しているとのこと。
また、企業はLINE公式アカウント(旧LINE@含む)を開設することで、友だち登録しているユーザー向けにコンテンツを配信できる。LINEはターゲットリーチ数や動画配信などのニーズに応じた複数の料金プランを用意している。2019年9月に公式アカウント数は1,100万件を突破した。
マンガなどのコンテンツ配信プラットフォームとしても中心的な存在に
LINEはメッセージング機能だけでなく、エンタメを中心としたコンテンツ配信プラットフォームとしての役割も果たしている。「LINE NEWS」には300媒体以上が記事を掲載しており、「LINE マンガ」と「LINE MUSIC」は年間100億円近いコンテンツが消費されるまでに成長している。
ユーザーのサービス滞在時間が長くなり、「とりあえずLINEを開く」という状況を作り出していることも、LINEの媒体価値を高める要因となっている。LINEのDAU/MAU比率は79%を誇る。
決済サービスに参入し、Super App化を推進
メッセージ、コンテンツに加え、LINEが数百億円規模の巨額資金を投じているのが「決済サービス」だ。LINEは2014年12月からモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を公開し、決済市場に参入した。サービス開始当初はユーザー間送金用途が中心で、決済についてはLINEウェブストアなどに限られていた。
LINE Payをはじめとするモバイル決済の潮目が変わってきたのは2018年に入ってから。政府のキャッシュレス化推進により、QRコード決済に対応したオフライン店舗が増加した。そして、2018年10月にはヤフーとソフトバンクが提供を開始した「PayPay」が「100億円キャンペーン」を打ち出したことで、日本国内のQRコード競争は戦国時代に突入することになる。
LINE PayもPayPayに負けじと「300億円キャンペーン」を仕掛け、国内の登録ユーザー数は3,000万人以上、四半期のグローバル取扱高は2,500億円を突破している。
決済機能の強化に合わせて、LINEは「LINEショッピング」や「LINEデリマ」といったコマース事業も強化している。LINEはスマートフォン上で利用されるさまざまなサービスを統合して1つのプラットフォーム上で完結できる「Super App」化を推し進め、日本を代表するインターネットサービスとして進化し続けている。