eスポーツ
eスポーツとはコンピューターを使用したゲームなどによる対戦競技のことを指す。一般的には身体運動を伴う競技を「スポーツ」と呼ぶが、道具を使った競技であるアーチェリーやカーリングなどもスポーツとして認められていることから、eスポーツも「スポーツ」として認知されはじめている。現在はシューティングゲームや格闘ゲーム、スポーツゲーム、バトルロイヤルによる対戦ゲームといったジャンルが主流となっている。
eスポーツは一般的なスポーツと同じく、大会を軸としたビジネスモデルが形成されており、2018年の市場規模は16億ドルに拡大した。
大会主催者はスポンサーを集めることで実施費用を調達し、プレーヤーは優勝賞金を巡って争う。また、eスポーツ大会固有の特徴として、大会主催者はゲーム会社から「パブリッシャー・フィー」を受け取る。ゲーム会社は自社のゲームを使用して大会が開催されることによってマーケティングに大きな効果を期待できるため、大会に自社のゲームを使用してもらう代わりに主催者へ「パブリッシャー・フィー」を払うことが一般的となっている。
そのほか、大会の視聴者は観戦チケットの代金を支払い、注目度が高い大会は「放映権」をメディアから徴収する。大会放映に伴ってメディアは広告枠を設けてマネタイズし、プレーヤー個人にスポンサーが付くこともある。
eスポーツ市場の40%をスポンサー料が支えており、広告料(19%)や放映権(18%)も重要な収益源となっている。パブリッシャーフィーは13%、グッズ購入などその他10%という割合で構成される。
日本のeスポーツ市場はアメリカや中国と比べて発展途上にあり、2018年の市場規模は48.3億円で、世界全体に占める割合は2018年時点で3%程度に過ぎない。ただ、ゲーム関連動画の視聴者は約2,500万人いると推計されており、2022年に国内ファン人口は786万人まで拡大すると見られる。 国際オリンピック委員会(IOC)は2024年のオリンピックでeスポーツを正式種目として採用することも検討しており、日本でも「日本eスポーツ連合(JeSU)」が発足するなど市場拡大に対する期待は大きい。
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